紙媒体でのTCニューズレター『冨田賢の新規事業のための賢’s 情報Station』(新規事業の2つのイノベーション、カナダ学会報告、セミナー情報、他)の2015年9月号を発行いたしました!
紙媒体でのニューズレター
『冨田賢の新規事業のための賢’s 情報Station』
の2015年9月号を発行いたしました!
当社は、電子メールのメールレター(配信申込とバックナンバーはこちら!)に加え、
毎月1回、紙媒体で4ページのニューズレターを発行しております。
巻頭特集や、セミナー開催報告・開催情報、
冨田賢からのメッセージを掲載しています。
画像や写真満載です。是非、ご覧ください♪
★2015年9月号のニューズレターのPDFファイルは、こちら!TC_News_Letter_201509
2015年8月6日~13日のカナダ・バンクーバーでの世界最大の経営学会
AOM(Academy of Management)への参加報告のレポートと写真の項だけのPDFは、
なお、コンサルティング先企業の皆様には、印刷業者
で印刷したものを、5部ずつ、
ご郵送させていただいております。
<ニューズレターの中身の画像も掲載します!>
<巻頭特集のテキスト・データ>
新規事業立ち上げにおける2つのイノベーション
〜技術面と事業アイディアの両面から発想する!〜
新規事業には、なんらかのイノベーションが必要です。そして、そのイノベーションには、大きく分けて、2つあります。
一つが、技術面でのイノベーションです。なんらか、テクノロジーの面で新しい利便性、高性能性などを盛り込むことでの新規事業(新製品・新サービス)です。メーカーさんの新製品開発は、なんらかの技術革新によるものがメインとなります。
新製品開発でなくとも、たとえば、英語学習サイトの「English Central」というGoogleのベンチャーキャピタルが投資している会社のサービスがありますが、これには、非常に優れた音声認識の技術が盛り込まれています。そこが、このサービスの競争優位性となっています。つまり、技術のイノベーションによる新規事業となっています。
もう一つは、事業アイディア(仕組み)によるイノベーションです。たとえば、当社の最も長いコンサルティング先企業である株式会社クレディセゾンは、クレジットカードのポイントが永久になくならない「永久不滅ポイント」という事業アイディアを打ち出して、会員2700万人、取扱高6兆円の東証1部上場企業に発展しました。通常は、ポイント提供を行う企業は、換金に備えて会計上、積み立てをする必要があり、一定期間を越えるとその積立金に対しても課税がなされるため、それを回避するために、一定期間でポイントが消滅する仕組みとしています。それを、同社の林野社長は、常識を打ち破って、永久不滅にするという事業の仕組み面でのイノベーションを生み出されました。
最近、Amazonがスタートした動画配信サービスが、競合他社が月次料金で単発であるのに対し、年額で翌日配送サービスに組み込まれた形にした事例も、料金の体系を変える形の事業アイディアのイノベーションと言えます。
■新規事業における2つのイノベーション
① 技術(テクノロジー)のイノベーション
② 事業アイディア(仕組み)のイノベーション
皆さんも、新規事業を立ち上げる際は、このどちらかのイノベーションを生み出す、もしくは、盛り込むことができないかを検討してみてください。
なにも技術については、すべて自社で開発する必要はなく、外部が開発した技術を、それこそ、アライアンスの活用で取り込むことを検討してみましょう。
ICTを用いたサービスなどでも、何も際立ったテクノロジーのイノベーションが盛り込まれていないものについては、やはり、新規事業としての強みを打ち出せないことになってしまいます。事業としての魅力が出ません。なにか、技術のイノベーションを盛り込めないか、技術の探索に力を入れることを今一度、再検討してみることも大切です。ちょっとでも、最先端技術の一端を盛り込むことで、魅力的なサービスになることがあります。
また、技術偏重になりすぎて、技術の開発ばかりに意識がいってしまい、事業面で、何も新しいアイディアが創造されていない、固定概念に縛られ、通り一辺倒の事業の仕組みになってしまっていないか、ということも、新規事業立ち上げの検討では、注意が必要です。技術開発競争をしている時は、技術だけでなく、事業の仕組みで何か常識を打ち破れないか、そして、事業展開やサービスの内容などの事業アイディアで何か勝負ができないかを考えてみることが必要です。
新規事業立ち上げでは、こういった2つのイノベーションの観点を意識して、事業構築をしていきましょう!